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秦本幸弥



●『死神とエプロン』
双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto


ISBN978-4-575-52224-2.jpg

妻と幼い息子を残し急逝した西野は、訳あって冷徹な死神となってしまった。
それから1年後。上から指示された10人目のターゲットは、上のミスにより妻に設定された。
西野に生前の記憶はない。
最愛の妻を手にかけてしまうのか。それとも……。






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http://yukiya1.com/












ボーとしていたい



解決しなければならない問題が

山済みになっているのに

今はボーとしていたくて

どの問題も放棄したまま



それじゃいけないと分っているけど

どれにも手がつけられなくて

少しだけの罪悪感



罪悪感より強い倦怠感におそわれ

今は何も出来ないでいる



心の隅で

「そうゆう時もあるよね」なんて

ちょっぴり言い訳なんかして

今はボーとしていたい



だから山済みの問題に

今はぎゅっと重い蓋をしておこう














C・M



T・VにあのC・Mが流れる度

あの人を想い出してしまう



忘れたい

忘れなくてはならない人なのに



なのにC・Mは無神経に

否応なしにあの人を想い出させる



その度に私の胸は痛む

もうあのC・Mは流さないで欲しいのに

私はこんなに努力しているのに

あのC・Mは私の心の中に土足で入り込む



あのC・Mが

あのC・Mだけがいまだに

私の心の中で尾を引いている



もうそろそろ

もうそろそろ・・・














ドキッ



ドキッドキッ

いつもドキッ



素敵な言葉にドキッ

きれいな花にドキッ

あなたとの出会いにドキッ



あまりにいつもドキドキすぎて

わたしの胸はパンクしそう



パンクしてもかまわないから

いつもドキッドキッしていたい



ドキッの数だけ楽しくて

生きてることが嬉しくて

ドキッの虹の橋かけてみたい

かかったらいいな世界の空に














空からの贈り物



雨だと思ったら何か角ばった

変な物が空から降ってきた

よく見るとそれは文字だった



先程まで雨が降っていたので

あちらこちらに水たまりがある



その水たまりの中ににも

ポチャポチャと音をたてて落ちてゆく

私は何となく水たまりの中の文字を掬い

コンクリートの椅子の上に置いた



文字たちは水を含んでいたが

コンクリートの椅子が水気を吸ってくれた



その文字をあれこれ組み合わせていたら

ワンフレーズの文章になった



「あなたの心の穴を埋めてあげたい」

何故私の心の中が分るの?

何となく拾って並べただけなのに…



今薄日が差してきて

心がわずかにほっこりしてきた

心の穴がふさがってきたのかもしれない

この空からの贈り物に感謝したい













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逢いたい



逢えそうで

逢えないあなた



夢の中で逢う

夢の中でしか逢えないあなたは

私に逢いたいと思っていますか



私はこれほどまでに

強く強く願っているのに・・・











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ほっとしている



あげは蝶が私の目の前をふわふわとんでいく

何気なく見上げた空に幾本かの

飛行機雲がたなびいている

郵便受にDMと友人からの手紙が入っている

遠くから暴走族のオートバイの音がする

私の手が包丁でトントン大根を刻む

隣りの部屋からパソコンのキーボードを叩く音がする

少し開けた窓から雨風がカーテンを揺らしている

何気ないない日常が静かに進んでいる

そこに自分が居ることを確かめ

何故かほっとしている














秦本幸弥



●『死神とエプロン』
双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto


ISBN978-4-575-52224-2.jpg



妻と幼い息子を残し急逝した西野は、訳あって冷徹な死神となってしまった。
それから1年後。上から指示された10人目のターゲットは、上のミスにより妻に設定された。
西野に生前の記憶はない。
最愛の妻を手にかけてしまうのか。それとも……。












鏡の顔



歪んだ顔が鏡にうつる

歪んだ顔を涙が伝う

そんな顔を見たくなくて

思いきり息を吹きかけ顔を消す



あの人には言われたくなかった

あんな冷たい言葉は



好きだった

好きな人だったからこそ聞きたくなかった

あの冷たい言葉



きっと本気じゃない

本気じゃないんだと自分に言い聞かせ

納得させる



鏡から曇りが消えまた顔がうつる

今度は自分を奮い立たせ笑ってみる












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八月



八月って嫌い

文字を見ただけで熱い



八月って萎みきってしまう

青菜がしゅんとしたように



八月は眩しい

太陽がギラギラ焼けつくよう



八月は

八月と云う月は

待ち望む若者には

たまらない月













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退屈に浸る



退屈で退屈で

も~退屈



だからといって

やることがない訳ではなく

やらなければならないことは山程ある



只やりたくなくて

今はこの退屈に

存分に浸っていたい



も~た・い・く・つ














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小さなヒ・ミ・ツ



あなたは私にとって大切な人

でもあなたには気付かれないように振る舞っている



勿論あなたはそれを知らない

そんな関係があってもいいと思う



私だけが知っている

あなたが大切な人であることを



私の小さなヒ・ミ・ツ

私だけのヒ・ミ・ツ













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私って奴は



全く

私って奴は



自分を否定して

否定し続けて

やっと自分を保っている



もっと

自分を褒めて

褒め千切ってやる事は出来ないのか



厄介だ

全くもって厄介な奴だ



本当は自分だって

否定するより

褒めてやりたいと思っているのに










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詩は嗤う



紙の上で

言葉は詩の体を成さないまま

横たわっている



つついても

蹴飛ばしても

一向に起き上がらない



それどころか睨み返してくる

何ともふてぶてしい

私の語彙の貧しさを非難している



仕方なく横たわっている

言葉のかけらのいくつかを

繋げたり削ったりし

詩らしきものにした



詩はにやっと嗤って

重い腰を持ちあげた











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もやもや



あいまいな

全くあいまいな何かが私の心をとらえて離さない



このもやもやは一体何だろう

分りそうで分らない



何なんだろう

心にひっかかったままのもやもやを抱きつつ

数日が過ぎ去っていった



突然 ある日突然

もやもやが解消した

何てことはない

数日前に見たTVドラマだ

あのドラマ結末はどうなるのだろう



人間というのは

こんなどうでもいいようなことに

心が囚われてしまうのだと苦笑した















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水中花



水中花知ってますか

あの水の中でフワッと咲く花です



花の茎が陶器の様な錘から出ていて

花は布で創られています



それをコップの水の中に落とすと

布が水を吸ってフワッと

フワッと咲くのです



それはそれはきれいな花で

見とれてしまいます



あの懐かしい水中花には

今どこへゆけば逢うことが出来るのでしょうか












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過ぎてしまった日々



過ぎてしまった日々が

走馬灯のように思い出される



あんなこともあった

こんなこともあった



只云えることは

あの頃は一途に若かった



今考えてみると

もう少し違う人生を歩いてみたかった

若い「時」と云うかけがえのないものを

無駄に過ごしたような気がする



今だから云える

今だから思う

過ぎてしまった「時」の大切さを













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夕焼け



真赤に染まった夕焼けは

内緒話がよく似合う



真赤に染まった夕焼けは

長い影がついてくる



真赤に染まった夕焼けは

お寺の鐘の音がする



真赤に染まった夕焼けは

カラスの鳴き声よく響く



真赤に染まった夕焼けに

指きりげんまんまた明日













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線路



線路は続く

ひたすら長くながく

線路の先は霞んで見えない

見えないが続いている



人生と同じか・・・

先へさきへと続いている



限りある終点に向け

人も電車も走り続ける



只違うのは

電車の終点は分っているが

人生の終点は・・・



分らない終点に向け

今日は何処行きの切符を買おうか











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お前だけだった



少しづつ透明になっていく

自分自身が薄れつつある

何が自分を薄れさせているのか

光かそれとも闇か



それすらも分らない

只ひとつ言える事は

自分が薄れ薄れ

自分自身にさえも

自分の存在が分らなくなってきている事だ



ああ

自分とは何と存在感の無い

つまらない人間

いや生き物だったんだ

自分と言う存在が無くなった事さえ

気が付いて貰えていない



そんなに薄っぺらい自分は

ここに居た時から

すでに存在していなかったのだ



いや たった一人

たった一人だけ気が付いてくれていた

愛犬のブラックだ

ブラックお前だけだ

お前だけだった











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心の骨折



私の心すぐに折れるんです

それもボキボキに

かなりカルシュウム不足みたい



折れた心は繋がりにくく

なかなかギプスが外せません



カルシュウムを補ってはいるんですが

安物なのか効き目がいまいちで



私の心ってもともと華奢にできていて

折れやすい体質みたいです



もっと図太くできていたらいいのですが

こればかりはいかんともしがたく



あっ いたたたた

またギプスの中で心が疼いています



多分もう少し時間がたてば

ギプスを外すことができるでしょう











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手探り



星は夜空に

無数に煌めくのに

自分の星を

掴みきれずにいる



手を伸ばせば

掴めるはずの星なのに

何を手探りしているのだろう








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鬱憤の矢



たまらずに空中に放った

鬱憤の矢が

私めがけて落ちてきた

それは放ったとき以上に勢いがあり

痛かった

今も立ち直ることが出来ない







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あの日の雨



あの日私は

降りしきる雨を観ていた



アスファルトの水たまりには

次から次に波紋が広がり



灰色の空から

止めどなく雨粒が落ちていた



あの日私は想っていた

この降りしきる雨のシャワーのように

あなたから

私にだけ愛のシャワーを注いでほしいと



そして

今日の雨はやけに虚しく烟っているだけ








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蝉が鳴いています

それもいっぱい

一生懸命鳴いています



その大きな欅の根元に

空蝉がいくつか

一緒に鳴きたそうな姿で

上を向きしがみついています







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絵の中の鯉



絵の中に立派な鯉が泳いでいた

私はその鯉を切り抜いて池に放った



絵の中に居たんだから

どうせカナヅチだろうと思っていた



その鯉は

始めは戸惑っていたようだが

何と泳ぎだしたではないか



気持ちよく泳いだり

時には楽しそうに跳ねたりしている



ああ彼も本当の池で泳ぎたかったんだ

私は鯉の泳ぎをしばらく見ていて

満足気に池を後にした












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オレンジ色の夕焼



暮れていく空が

オレンジ色になる刻は

何となく心が切なくなる



何が切なくなるかと問われても

はっきり答えることはできない

でも心の中の何か

答えられない何かが切なくなる



それは多分

前世で生きていた時の何かではないか

その何かとは

空がオレンジ色の夕暮に

切なくなるような恋でもしていたのか



その記憶がどこかに残っていて

今生でそうさせていたのかも

ロマンチックだからそういうことにしておこう









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願い事



願い事は

強く望めばのぞむ程

何故か遠くへ行ってしまう気がする



だから

願い事がある時は

さりげなくさりげなく待つ



その方が

願い事が叶わなかった時の

失望感が少なくてすむし

叶った時の喜びが大きいから







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あたり前



あたり前みたいな顔をして


あたり前みたいに話をし

あたり前みたいに喧嘩する



このあたり前が

ある日突然あたり前でない日が来て

あたり前だった事の大切さを知る



あたり前でない日々にあたふたし

あたり前でない日々に涙しても

あたり前は戻ってこない



このあたり前を

あたり前と思わずに

大切にしてゆこう










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夏の雲



今じゃなきゃ駄目

どうしても

どうしても

今じゃなきゃ駄目なんだ



だって

明日になったら

君の中の私の存在が

あの夏の雲のように

きれいさっぱり

消えてしまって

青一色になってしまうから



君の中の私の存在は

青空の中の

たった一握りの夏の雲でかまわない














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