FC2ブログ

散歩



保育師さんのひく

乳母車の中に

沢山の園児が

つくつく立っている



一様に移ろう景色を見て

さかんに何かしゃべってる子

無口な子

ごったまぜの乳母車



保育師さんの

愛の言葉に

揺られながらゆく

散歩道



気持ち良いのか

立ったまま眠ってる

乳母車の散歩道












一人よがりの詩



詩を書いている

一人よがりの詩を書いている

良いのか悪いのか分らない



どの結社にも入ったことがない

一人よがりの詩

書きたくなった時

書きたくなったことだけを書く



しばられたくないから

何事にも

しばられたくないから…



ビビビッて閃いた時だけ

詩を書いている

一人よがりの詩を書いている














謝罪



小学生の頃夏休みの宿題で

昆虫採集をした



トンボを蝶を蝉を

羽根をひろげて虫ピンで止め

箱の中にきれいに並べたりした



今考えてみると

随分多くの虫の命を奪ったものだ

あの頃は酷いという意識もないままに



それは子供だったから出来たのか

あまり何も考えていなかった

ひとつ云えることは罪の意識はなかった



今ならとても出来ない

それは命の尊さを知ってしまったからか

自分が弱くなったからか



宿題という名のもとで

奪った命に謝罪したい














今はそれしか云えなくて



嘘をついたつもりはない

あの時はそれが真実だった



でも何年かたった今

何かが少しづつ狂ってきて

あの時云った言葉が

結果として嘘になってしまった



往生際が悪いと思うかもしれない

でも嘘をついたつもりはない

何かの所為にする訳じゃないけれど



騙すつもりなんて

これっぽっちもなかった



だけどごめん!

君の気の済むようにして



今はそれしか云えなくて

今は只それしか云えなくて・・・














不用意な言葉



私の口から出た言葉が

本人の制止もきかず転がりだした



まだ頭の中にあるうちはよかった

どうしようと思っている間もなく

触発され口から出てしまった



口を押さえた時にはもう遅かった

あんなに用心していたのに

不用意な言葉が口をついて出た



転がり出した言葉を追いかけたが

私の足では間に合わない



おまけに転がり出した言葉は

私を振り返り

あっかんべーまでしている

もうなるようにしかならない



反省しても遅いが

これからは言葉は口に出す前に

頭の中でよく吟味してから出そう














月のままで



今夜は満月です

黄色の月が眩しいほどです

うさぎが餅をついているあの月に

人が降り立ったなんて

本当なのでしょうか



テレビでは観ていても

あの黄色の美しい月が

クレーターだらけの

不毛の地だなんて



月は月のまま

美しいそのままで

餅をついていてほしい

謎めいていてほしい

月は月のままで













地球の端っこ



地球は丸いと云われているが

本当は平板なのではないか



私はまだ地球の端っこに行った事はないが

確かに端っこはあると思う



大海原の水平線のあの向うは

海の水がきっと滝のように落ちているだろう



私はまだ地球の端っこに行った事はない

恐ろしいまでに高所恐怖症だから














秦本幸弥



●「パティスリー幸福堂書店はじめました 2」
双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto

幸福堂書店2

赤字続きだった書店をパティスリー併設のおしゃれな書店へとリニューアルさせた本田安子。
イケメンパティシエ洋野創との仲は深まり、経営も少しずつ軌道に乗り始めた。

そんなある日、安子の中学校時代の同級生・七尾俊介が店を訪れる。
懐かしさに会話も盛り上がり、二人は旧交を温めあう。
やがて、俊介は安子に「僕の婚約者になってくれないかな?」と問いかけるのだが――。

甘いお菓子と本の知識で、お客様のお悩みをずばっと解決!? 美味しくてタメになる物語、待望の第2弾!


★ 秦本幸弥公式サイト
http://yukiya1.com/













階段を登ったりする時

思わず数えてしまう

それだけではない

風呂に入った時

湯船に体をしずめ

やはり数えてしまう



この癖は

かって内職をした頃から

いつしか身についてしまった様だ

一つ数円の仕事をし

今日はいくつやったかで

その日の出来高が出る

何となく侘しい癖だ



今日も階段を登りながら

数えてしまった

思わず笑えた

笑いながら登った階段



さて人生の階段は

何段まで登ったのか

その階段

最後まで笑って登りたい














出直し



そんなに歎かないでください

私まで哀しくなります



それはそれは辛かったと思います

あんなに愛していた人が

突然姿を消してしまったんですから



でも彼女も散々悩んでの事だと思いますよ

とは云え一言くらい相談して欲しかったですよね

分ります分ります



今日は思いっきり酔っぱらっちゃいますか

私もあなたに付き合います



もしかしたら「ごめんなさいね!」

なんて云って突然帰って来るかも

そんな事はもうないって?

そう・ですか



今度二人で海なんか行ってみませんか

夕陽が沈みかかる海へ

彼女との想い出捨ててきませんか



そして一夜明けた朝日の登る海で叫びませんか?

「もうすっかり立ち直ったぞ!!」って

ねっ!!














コーヒーと文庫本



一人で喫茶店に入った

読みかけの文庫本を持って



一人で入る事は滅多になかったが

物語の成り行きが気になり



少々違和感を覚えながらも

その店のドアを引いていた



コーヒーはあまり美味くなかった

しかし小説の醸し出す

絶妙な味に酔いしれていた私は

気が付けば

お代わりまでしていた














わらう



わらう

なきたいけど

かおだけでもわらってみる



わらう

おこりたいけど

ぷんぷんしながら



わらう

とってもうれしいから

こころからわらう



どんなときでも

わらうとなんとかなってゆく

でもこころからのわらいは

あきぞらみたいにさわやかだ
















夢を持っている

叶えたいから持っている

叶うかどうか分らないけど持っている



多分この夢を人に言えば

ニヤッと笑って

「無理なんじゃないの?」って言われると思う



だから夢を人には話さない

否定されるのが嫌だし

否定されたら夢が萎むから



もしかしたら

夢は夢のままで終わってしまうかもしれない

叶うことが出来ないまま



それでもこのまま夢を

ずっとずっと持ち続けてゆきたい

叶うことを夢みて・・・














戸惑い



蒼い空

泳ぐ雲



いちょう並木

長くどこまでも



芒の穂波

風にたなびく



あなたが居たから

何もかもが素適に観えた



それが今

何を観ても

ただ虚しいだけ

ただ寂しいだけ



あなたを失って

戸惑っている私が居る














秦本幸弥



●「パティスリー幸福堂書店はじめました 2」
双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto

幸福堂書店2

赤字続きだった書店をパティスリー併設のおしゃれな書店へとリニューアルさせた本田安子。
イケメンパティシエ洋野創との仲は深まり、経営も少しずつ軌道に乗り始めた。

そんなある日、安子の中学校時代の同級生・七尾俊介が店を訪れる。
懐かしさに会話も盛り上がり、二人は旧交を温めあう。
やがて、俊介は安子に「僕の婚約者になってくれないかな?」と問いかけるのだが――。

甘いお菓子と本の知識で、お客様のお悩みをずばっと解決!? 美味しくてタメになる物語、待望の第2弾!















早く見つけて!



五時半に「夕やけ小やけ」が鳴る町の

どこかに私は隠れています



それはもうあなたが探していた

そのすぐ傍です



見落としなんてしないで

早く見つけて!



それじゃないと私

狼にさらわれてしまうから














線香花火



つい先ほどまで想い出しもしなかった

あなたのことなんて露ほども



それなのに気になりはじめたら

それが頭の中のあちらこちらで

まるで夏の使い残りの線香花火を点火したみたいに

パシュパシュって花咲いて



全く何なんでしょう

あきれちゃってます私



何でもないのよあなたのことなんて

なのにパシュと咲いてるの



線香花火の火の玉が

ポトンと土に落ちたなら

きっと忘れてしまうでしょう

あなたは私にとってそんな人














庭木の手入れ



次つぎに

家いえの庭の植木が

庭師の手で刈り上げられ

殆ど坊主にされてゆく



刈り上げられた様は

理容院帰りの

少年の様に初ういしい



これから春までの季節を

じっとこのままの姿で

停ちつづけています














わたしでいること



わたしは今わたしをやっている

だからとても楽ちん

わたしをやっていればいいから



わたしをやっていない時のわたしは

とてもしんどい

だって無理してるんだもの



無理してわたしを

しなければいけない時もあるけど

そんな時は一刻も早く

わたしでないわたしの服を脱いじゃいたい



あ~あわたしでいることって

ら く ち ん














置いてけぼり



子供のころかくれんぼをした

見つからないいい所にかくれた



息をころしてもう来るかもう来るかと待った

ワクワクしながら鬼を待った



待って待って待ち続け

いつの間にか黄昏どきに



ドキドキワクワクが不安にかわる

そっとそっとかくれた所から出て

みんなの名前を呼んでみる



広場には置いてけぼりのわたしだけ

寂しくて悲しくて瞳に涙がにじむ



今のわたしはちょうどそんな気持ちです

待って待って待ち続け

置いてけぼりのわたしがここに居ます














秦本幸弥



●「パティスリー幸福堂書店はじめました 2」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto

幸福堂書店2

赤字続きだった書店をパティスリー併設のおしゃれな書店へとリニューアルさせた本田安子。
イケメンパティシエ洋野創との仲は深まり、経営も少しずつ軌道に乗り始めた。

そんなある日、安子の中学校時代の同級生・七尾俊介が店を訪れる。
懐かしさに会話も盛り上がり、二人は旧交を温めあう。
やがて、俊介は安子に「僕の婚約者になってくれないかな?」と問いかけるのだが――。

甘いお菓子と本の知識で、お客様のお悩みをずばっと解決!? 美味しくてタメになる物語、待望の第2弾!


●「パティスリー幸福堂書店はじめました」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



●「本日、職業選択の自由が奪われました」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」
●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



●「個人商店の利益を上げるIT活用術」

すばる舎:電子書籍
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



★ 秦本幸弥公式サイト
http://yukiya1.com/












同居人



嫌な奴が前から歩いて来た

変な予感がした

奴とは目を合わせない様に

道の端を俯いて歩いていた



すれちがいざまに私は

こともあろうに躓いてしまった

まずい!



彼はニヤッと笑いつつ手を差し伸べた

私も転びそうだったので

ついついその手を掴んでしまった

その途端私の体中を哀しみが駆け巡り

何とも云えない不安に襲われた



あれ程用心していたのに

何故あそこで躓いてしまったのか



私にはきっと十分スキがあったのだ

奴に入られるべくして入られたのかもしれない

それ以来奴は私を苦しめている



奴が現れてすぐ

彼から別れを告げられていた



そんな事何でもなかった様に見せたく

悲しみを必死にこらえてきた



それを奴に悟られてしまった

今はこの同居人と暮している



しかしなるべく早く次の恋を探し

奴とは縁を切りたい

明日からは

明日からは探すぞ次の恋を

同居人よ早く出てゆけ!














現実



現実は常に理想とかけ離れている

どうしようもない程現実は現実



今アラジンのランプなんかが手に入ったら

おそらく擦りまくるだろう



でも現実にはアラジンのランプも無く

現実と対峙していくしかない



その現実の中に希に理想が飛び込んで来る事がある

そんな時は有頂天

嬉しくて生きていて良かったと想う



その希の理想を貯金しておいて

次の希の理想が来るまで切り崩して使ってゆく



いつか希の理想が希でなくなる日を

ずっとずっと夢見て・・・














指のピストル



近道をしようと

公園の中を歩いていた時



三・四才の男の子二人が

指のピストルで

撃ち合いをしていた



そして一人がそのピストルを

いきなり私に向け撃ってきた



咄嗟の事ではあったが

私は「ウッ」と言ってしゃがみ込んだ

そして私も指のピストルで

「パアン」と彼に打ち返した



彼も「ウッ」と言ってしゃがみ込み

私を見てニコッと笑う



「じゃあね」と言って彼等と別れたが

指のピストルなんて

何十年振りに使った事か



何となく温かい気持ちになり

思わず顔がほころんできた














秋の夕暮れ



夕暮れ

秋の夕暮れはロマンチック

ちょっぴりちょっぴり物悲しい



あの夏の日のざわめき

ぎらぎら輝く太陽に波の音



そんな諸々を置き去りにして

秋の夕暮れは



恋をひとつ

失ったような顔をして

きざに詩など口ずさむ



赤とんぼは空に

芒の穂が涼しげに

赤く染まった秋桜は

物憂げに風に揺れている



秋の日の夕暮れは

心にぽっかり隙間を作り

なぜかちょっぴり物悲しい














心は散歩中



今日私の心は散歩中

何をしていても心はそこには居ない

何かをしながらぼんやり空に居たり

数日前に読んだ本の中に居たり



突然指が鼻の頭にある時も

心は空中を彷徨っている



目はテレビの画面を追っている

心は今指先を意識している

どうやら爪が伸びたのが気になっている様だ

心と体がバラバラだ



心をとり戻そう

ちゃんと体にとり戻そう

心の自分勝手に

私はすっかり疲れてしまった














海の青さが



貝がらに

耳を寄せると聴こえます

波の音が聴こえます

ほら

あの時あなたと行ったでしょ

あの海の青さが

瞼に浮かんできました














秦本幸弥



●「パティスリー幸福堂書店はじめました 2」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto

幸福堂書店2

赤字続きだった書店をパティスリー併設のおしゃれな書店へとリニューアルさせた本田安子。
イケメンパティシエ洋野創との仲は深まり、経営も少しずつ軌道に乗り始めた。

そんなある日、安子の中学校時代の同級生・七尾俊介が店を訪れる。
懐かしさに会話も盛り上がり、二人は旧交を温めあう。
やがて、俊介は安子に「僕の婚約者になってくれないかな?」と問いかけるのだが――。

甘いお菓子と本の知識で、お客様のお悩みをずばっと解決!? 美味しくてタメになる物語、待望の第2弾!



●「パティスリー幸福堂書店はじめました」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto

祖父の代から続く歴史ある書店を継いだ本田安子。
しかし、残念ながら経営はずっと赤字続き。
このままでは、自分がお店をつぶしてしまう。

そんな悩みを抱えたある日、安子は美味しいお菓子や珈琲を出す、
カフェを併設した書店の存在を知り――。

甘いお菓子と本の知識で、お客様のお悩み解決!?
ケーキと本が大好きな書店員・安子と、ケーキ以外には興味がない
クールなイケメンパティシエ・創。
そんな二人がオープンさせた、
「パティスリー幸福堂書店」の物語!



●「本日、職業選択の自由が奪われました」

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」
●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
●「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



●「個人商店の利益を上げるIT活用術」

すばる舎:電子書籍
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



★ 秦本幸弥公式サイト
http://yukiya1.com/












九月



八月が過ぎ

九月と向き合っている



もう少し九月らしい顔をしてやって来るかと思ったが

意外にもまだ八月を引きずっている



多分九月も面喰らっているのだと思う

もう少し九月らしい顔をしたいと



九月もそのうち慣れるでしょう

どこかで彼岸花も咲いているという

やっぱり九月だよ



たとえ八月のような暑さが来ても

九月は九月の顔をしていればいい

ちゃんと朝晩虫も鳴いているし



九月はやっぱり九月だよ














プロフィール

みよ@こたつむり

Author:みよ@こたつむり
FC2ブログへようこそ!

旬の花時計
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2カウンター