晩夏



朝四時五十分散歩に出る

まだ外は暗く虫の音が聴こえる

歩を進めるうちに

少しづつ闇が薄まってくる



闇が薄まると

虫の音に混じって蝉の鳴き声がする



虫なんかには負けないぞ

俺達はまだ生きているんだと

晩夏を惜しんで必死に鳴いている



油蝉のなかにつくつく法師の声がする

あゝ秋だ

昼間は暑くとも

やっぱり秋は確実にやってきている



そして

虫の音と蝉の声を聴き

家路につく











砂時計



砂が

意識がある如く流れ続ける

まるで流れることを喜ぶように

砂は下のガラス容器の中の

山を高くしてゆく



やがて流れることを止め

下に溜まった砂の山は

もう一度流れたがっているかに見える



砂時計を逆さにする

またも砂は嬉々として

下の容器に小山を作る



寸分も違わぬ速さで

美しく時を刻み続ける









************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。
国家が国民の就職先を管理することとなった。
結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は
改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。
それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで
学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く
就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。
しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に
決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、
本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!?
働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、
お仕事応援ドラマ!

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











ダイヤモンド



私はダイヤモンドの原石だ

多分・・・

それが半端ない怠惰な為

長い間研くことを怠ってきた



いくら原石がダイヤモンドとは云え

研かなければ只の石ころにすぎない

長い間光り輝きもせず誰の目にも止まらず

今日まで石ころのままで生きてきた



ところが何かの拍子に砥石に体を擦りつけてみたら

驚いたことにそこが光るではないか

面白くなりあちこち擦ってみると

光り輝く宝石へと変身していった



多分・・・

多分・・・

多分・・・











露草

露草


あなたに逢えて

嬉しかった

思わず

見とれて

しまいました











秦本幸弥



「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











楽しくなるぞ



楽しくないことを数えたら

かんたんに十指を越えた

楽しいことを数えたら

五指にも満たない



どうして

楽しくないことがこんなに多くて

楽しいことがこんなに少ないんだろう



でも

楽しい楽しくないって

誰かが決めることではなく

自分で決めることだから



今日からは

たとえば楽しくないことがあっても

「きっとこれから楽しくなるぞ」って

勝手に自分で思えばいいんだ












沈黙



なんだかんだと

君はうるさいよ

「沈黙は金」って言うでしょ



だからほら

静かにしずかに

沈黙の中から

色々な言葉や音が

聴こえてくるでしょ



そのひとつひとつが

詩になっているの



だから今は

沈黙にそっと

耳をかたむけて










************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











本当は



本当は

少しも思ってないのに

私のことすごいと言っちゃて



それを分っているのに

あなたに褒められると

ついつい嬉しくなってしまう



そんな私の操縦法を

熟知しているあなたこそ

本当のすごい人っていうんですよ











洗い流す



冷たい大粒の雨が

強く顔をたたきつけ

すでに着ている服はずぶ濡れになり

スカートの裾からは

雫が滴り落ちている



あの人と喧嘩して

そのあまりの悔しさに

傘も持たずに家をでた



私が間違っていたのなら

こんな気持ちにはならない

しかしあの人の一方的な過ちが

私の心を深く傷つけた



もう何もかもおしまい

この痛いほどの冷たい雨で

全てを洗い流してしまおう









************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。
国家が国民の就職先を管理することとなった。
結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は
改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。
それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで
学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く
就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。
しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に
決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、
本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!?
働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、
お仕事応援ドラマ!

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











ねむの花



ね・ね・ねむの木ねむの花

小さなピンクのねむの花

夢にゆらゆらねむの花



小さな小さな綿あめみたい

綿あめみたいな小さな花を

いっぱいいっぱい枝の先



夢をぷかぷかねむの花

咲かせぷかぷかねむの花











この恋を



この恋を



この恋を

貫こうか

やめようか

降ったり止んだりの

空を見ている











秦本幸弥



「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











災難



まるで

小さな小石にけつまづいたような軽さで

災難はやってきた



気を付けていたのに

その努力はなんの意味ももたず

ただ不安は募るばかり



その災難も

年月がたてば

苦い想い出となってゆき



今では

あれ程の災難を

よく乗り越えてきたものだと

つくづく思う



しかしそれはまた

これからも

いつ牙をむいてやってくるかもしれない











何となく



何となく

只何となくでいいから

私のこと気にしてよ

そう想われていると思うだけで



生きてゆけるから











秦本幸弥



「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto












いいかげんの服



いいかげんが

服を着て歩いてる人は

生きてゆくのが楽だろうな



私も一度

その服を借りて

心ゆくまで歩いてみたい



きっと

脱ぐのが嫌になるだろうな











************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。
国家が国民の就職先を管理することとなった。
結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は
改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。
それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで
学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く
就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。
しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に
決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、
本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!?
働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、
お仕事応援ドラマ!

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto










傘はいりますか



あなた

傘はいりますか

外は小雨が降ってます

濡れても少しも冷たくない

むしろ気持ちがいいでしょう

Tシャツは少し湿るけど



でも・・・

それって少しおしゃれでしょう



外は小雨が降ってます

あなた

濡れたあなたも素敵です

それでも傘はいりますか











無限の暇



忙しかった私が

ポンと

無限の暇という

時間の中に放り出され

あれ程したかった何かが

何ひとつとして

出来ない自分が居て



今となっては

忙しかったことが

ありがたかったとさえ思える



暇という時間と

葛藤している自分が

滑稽であり

哀れである
















晴れ渡っていた空に

時々雲がかかり

満月を隠しはじめる



まるで私の本心に

触れられたくないという雲が

覆っているみたい










************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











ありのままの自分



人は私を

いい人と言ってくれるが

本当はいい人なんかじゃない

我がままで自分勝手で



つまり外面がいいだけで

その分ちょっぴり無理をしている



だから外でも本当の自分が出せたらと思うが

気が弱いから出せないでいる



それを人は誤解して観ているから

いい人に観えてしまう



本当はほんとうは外でも

ありのままの自分を出せたらと

ずっと思いつつ今に至ってしまっている











掴むのだ



掴むのだ


幸せは

掴みにくい

だから

ふり向きざまに

幸せの後ろ髪を

しっかり掴むのだ



掴んだら

決して離さないで

手元に

引き寄せよう











秦本幸弥



「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto











泣き笑い



はいていたスリッパが

裏返っただけで

少し笑えた



笑っていた私は

机の角に足の小指を思いきりぶつけ

あまりの痛さに

泣きながら笑った



泣きながらでも

笑えることを知った











ふたりで



ひとりで飲むコーヒーも

それはそれで美味しいけど

好きな人と一緒に飲むコーヒーは

ちょっと桁外れに美味しいね



楽しくおしゃべりしながら飲んでもいいけど

お互いに黙って

心を通わせながら飲むのもいいな



晴れてるとワクワクするけど

そぼ降る雨を観つめながら

ふたりで飲むコーヒーもまたいい



結局は

ふたりでいることに意味があるんだね











無口な私



私は無口です

だからって

何も思っていない訳じゃないよ



むしろ

おしゃべりな君の何百倍も

心の中で

おしゃべりしているよ











************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

秦本幸弥

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto



「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~」

かいぜん

「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~2」
「かいぜん! ~異世界コンサル奮闘記~3」

TOブックス
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto










考える



考えに考えた言葉が

これ程君を傷つけるなんて

私の考えるという行為は

何の意味もなく無駄で

君だけでなく

私自身も深く傷ついた









憂いに満ちた笑顔



私いつも思っているの

あなたの

あの憂いに満ちた笑顔の

何と魅力的なことか



あの笑顔の虜になる人って

案外多いのよ



あなたのどう云う心が

あの憂いさと笑顔をつくるの



今日もまた

あなたのその笑顔に会いたくて

私はこの雨の中

あなたをずっと待っています












************************************************


「本日、職業選択の自由が奪われました」

2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。
国家が国民の就職先を管理することとなった。
結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は
改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。
それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで
学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く
就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。
しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に
決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、
本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!?
働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、
お仕事応援ドラマ!

双葉文庫
秦本幸弥 Yukiya Hatamoto









プロフィール

みよ@こたつむり

Author:みよ@こたつむり
FC2ブログへようこそ!

旬の花時計
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2カウンター