哀しい所業



私がわたしを

責めるのは

私が人を

責めるより簡単すぎて

厄介で哀しい所業だ









おふくろの味



ぴりっとからしのほどよくきいた

きんぴらぴらぴらおふくろの味



かあさんしゃかしゃかごぼうをけずる

鼻歌まじりにごぼうをけずる



じゅっとおあげと大根の汁

かあさんとんとん大根きざむ



ちょっぴりお尻をふりふりきざむ

きんぴらごぼうと味噌汁だけど

うまいやっぱりおふくろの味













手のひらには無数の線がある

時どき何となくじっと見てしまう

この一本いっぽんが人の人生を決める

不思議なことにいつの間にか

見た事のない線が増えている



良い線なのか悪い線なのか分からない

しかし確実に変ってゆく



どうせ増やすなら良い線を増やしたい

多分良いことをすれば

良い線が増えてゆくのだろう



そして私は今日も見ている

ただ何となくじっと

ただ何となく……











幸せ探し



ちょっとお尋ねします

この辺に幸せを

売っているお店ないかしら

私足が棒になる程探しているけど

まだ見つからないの



そんなに大きな物でなくてもいいの

何かキラッと光る

小さな幸せでいいのです

もし知っていたら教えて下さい



えっ!知っているんですか?

私の心の中にあるって?



いいえないから探しているんです





あのね幸せはね

幸せは気付くものなのです











宝物



私みつけちゃいました

あなたの優しさを

でも 内緒

だってそれは私の宝物だから

宝物ってひけらかすこともできる

でも 私はしまっておきたいの

そして少しづつ味わいたい

あなたの優しさを











待っている



つくつく法師の鳴く声は

サラサラ寄せるさざ波の

天まで届く音のして

夏の終わりと告げている



鈴虫こうろぎ鳴く声は

金と銀との鈴の音

夕べの庭にころころと

ころがす妙なる音がする



芒サワサワ鳴る夜は

月が山より顔を出し

石の河原を冴え冴えと

照らして秋が来たと云う



さよならも

何も云わずに夏が去り

秋が隣りで待っている











花丸



こんなにもきれいな青空だというのに

心の中は虚ろで

ただ物哀しいのは何故



花は美しく咲き

鳥は歌い

涼やかな風が流れている



思いきって

百八十度方向転換し

心を前に向けられたなら

私はわたしに花丸ををあげよう









言葉の旅



想いをふくらませる

イースト菌を含んだ

パン生地の如く

想いをふくらませる



それが文字となり

紙面を走ってゆく

紙面を走った文字は

やがて詩になり

景色を創り

色あざやかな服を着て

世界を駆け巡ってゆく



ああ想いとは

こんなにも

自由に人の心の中で

旅を続けてゆくのか



想いを発した

人間以上に…











秋はそこまで



虫の音が聴こえ

吹く風の暑さの中に

秋が入り交じっている



夕陽が色づく頃

秋あかねが

爽やかに空を舞う



道端にころがっている

石にさえも

秋が影を落している



黙っていても

何もかもが

秋色に染まってゆく



夏は何か

忘れ物でもしていないか

蝉の骸が

物言いたげに横たわっている











羅列



好き嫌い



男と女

透き通るほどの青い空

痛いまでの冷たい水



木々のざわめき

頬なでる風

色っぽい項

幼子の笑い声



どこまでも続く線路

果てしなく広がる海

ネオン瞬く街



羅列られつラレツ

言葉の羅列が詩を織る











さよなら



さよならには

まだ逢えるさよならと

もう二度と逢えないさよならがある



それなのにあなたは

二度と逢えないさよならを

何気なくいとも簡単に私に告げた



一瞬何を言われたのか分らなかった

「え!さよなら?」

一度口に出し後は無言



何とも言えない思いが行ったり来たり

そしてやっと出た言葉が

「本気?」だった



さよならは

さよならはそんなにサラッと言わないで









曼珠沙華



曼珠沙華の花が

また今年も妖艶に咲く



日中は暑くとも

花は季節の移ろいを感じとり

決して忘れることなく咲く





秋は

曼珠沙華の燃えるような

あの美しさにいつも見とれてしまう

それは自分にはない

激しさのようなものがあるからかもしれない



昔は死人花とも呼ばれたが

それはその姿形

そして

彼岸と云う名から来ているのか



鮮やかに舞い踊る曼珠沙華

私はその激しさが好きだ









えがお



えがおっていいね

えがおって人を幸せに



えがおは心ほっこり

えがおは心わくわく



えがおに心すくわれ

えがおに心はげまされ



えがおってえがおって

えがおってやっぱり

超ミラクル

精神安定剤だよ











自分を持とう



私はどうしたらいいの?

私は何をすればいいの?

私の求めるものは一体何?



どうしてしまったんだろう

こんあ私じゃなかったのに

自分で何も決められない

私であって私じゃないみたい



人を頼るだけの自分になり下がり

全く自分というものがない



以前の私は私を持っていた

自分で何もかも決めていた

はつらつとしていた



そんな私よ

もう少し自分を持とう









私の中のあなた



あなたはだあれ

私の中に居るあなたは

頭はよくて勇気もある



実際の私は

全く逆の人生を歩んでいる



ねえあなた

あなたはどうして私に

その力を授けてくれないの



私の中で偉そうに

ぶつぶつ云うだけなのはやめて



私に力をくれたなら

もっと居心地よくしてあげる









古時計



大きな古時計が

物憂げに首を振り

刻をきざんでいる



その面差しは古老のよう

もう何年も刻をきざみ

その目で全てを見続けてきた

時には優しい目で

時には厳しい目で

首を振り続けてきた



静かにしずかに刻をきざみ

その息づかいまでが

静寂の中に溶け込み

己の存在さえなくし



大きな古時計は

過去の記憶を孕ませ

これからも刻をきざみ続ける

今だけを見て…。











またあした



小鳥が歌う青い空

ゆらゆらコスモスフラダンス

何だかとっても楽しそう



キラキラキララ芒の穂

風になびいて銀の波

野原は海だよ泳いで渡ろう



お山に絵の具ばらまけば

パッチワークのお布団だ

すやすやすやと眠っちゃお



おやすみなさ~い

またあした











ずっと前から



あなたが居て

今私はここに居る



それは

私達が存在しなかった

ずっと前から決められていたような

そんな気がしてしまう



善い事だって

悪い事だって

何故か決められていたような

そんな気持ちさえしてくる



もしかしてそれって

なるようにしかならないって事?



もし本当にそうだとしたら

そんなの哀しくてやりきれない









犯罪



犯人が始めから分っている小説を読んでいて

妙に犯人に肩入れしてしまう



殺されても仕方ないような人間を殺し

登場人物も読んでいる私も

殺された事にほっと胸をなでおろす



それでも殺してしまった訳だから

刑事から追われるわけで



そして結局は捕まってしまう

犯人が悪い訳じゃないのにと・・・と

可哀想に思ってしまう



現実にも

こんな事ってあると思う

已むにやまれず犯す犯罪

それがもしかしたら私の上にも・・・









つよがり



わたしはいつもひとりぼっち

でもちっともさみしくないよ



あさはとりがいっぱいさえずり

かぜもここちよいおとをたてている



ひるはさまざまなはなにあい

くももぽっかりながれている



よるはまんまるおつきさまや

ほしとぺちゃくちゃおしゃべりできる



だからひとりぼっちでもさみしくない



でもね

たのしいことやかなしいこと

ほんとはだれかにはなしたい



わたしはつよがりいっていた

ほんとすごくさみしかった



つよがりって

すごくせつないものなんだね









いつもきょう



きのう

きょう

あす

あさって



刻は無情にも

思っているよりも早く進み

進んで人を老いさせる



いつもいつもが

きょうなのに



通り過ぎたはずの

きのうが

横目で

チラッとウインクしてる









悲しみ



悲しみが

心の中を満たしたとき





喜びも

嬉しさも

心の中には入ってこない



只ひたすら

悲しみ魔物に

心を乗っ取られ

悲しみの虜になり

遥か彼方にある光さえ

今は瞳の中に入らない



悲しみとは

かくも非情なものだと

暗い谷間で頭をかかえ込んでいる









秋の砂浜



右を見て

左を向く

どれだけ見回しても



あれ程賑やかだった砂浜も

今は人っ子ひとり居ない



白い浜に

波が寄せては返す



ザブーンザブーン

耳に心地よく

波の音が響きわたる



人の去った秋の砂浜を

やどかりがのんびり歩いてゆく









秋へと



鱗雲が

空一面を覆い



暑くても

真夏の暑さとは違い

さらっとしている



あれほど嫌っていた夏も

もう去ってゆくのかと思うと

心なしか寂しさも湧いてくる



一日いちにちが

矢のように過ぎ去り

私の心の準備はさておき

軽々と秋へと

足を踏み入れてゆく









夢と希望



私は生きている

ちっぽけな夢も希望も持たず



夢とか希望とかがない訳ではなかった

しかし

それはあくまでも夢とか希望であり

現実とは程遠い



夢とか希望が破れ続ける現実は

実に虚しく寂しいものがある



それならば一層のこと

こんなものは持たない方がいいからだ



が しかし

夢とか希望のない現実もまた虚しく寂しい



結局破れ続けても

ささやかな夢と希望を持つことにしよう









虎の巻



詩人さん

言葉の虎の巻はいりませんか

大分お困りのようですが



言葉が言葉が

どう考えても

思い切りひねっても

使い古された

稚拙な言葉すら出てこない



詩人さん

言葉の虎の巻

お安くしておきますよ

おひとついかがですか?



そんな物いるものか!!

私にもプライドってものがある

さあ とっとと帰ってくれ



でも

ひとつ買っておけば良かったかな…











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