見た目



南瓜がひとつ

台所に転がっている

頂き物であるが

あまり旨そうにない



一か月も転がっているうちに

腐り始め

穴が日に日に大きくなってきた



明日は生ゴミに出そう

そう思ったが

そのまま捨てるのは可哀想に思い

腐っていない部分を煮てみた

やはり味は悪く旨くない



野菜も人間も見た目が大事

私もこの南瓜と同じ

まずい口の人間だと思う









知る



7月に生まれた赤子は

地球とはこんなに暑いものだと知る



これから涼しくなり

そしてやがて寒くなるという事をまだ知らず

毎日ひたすら

乳を飲み泣いて笑ってウンチをする



自分が

何故地球に生を受け

毎日同じ事を繰り返しているかに

何の疑問も持たず生きている



しかし同じ赤子でも

生を受けたとたんに

愛をシャワーの様に浴びる子と

そうでない子がいて

この理不尽さとの闘いが

これから待っている現実を

嫌でも知る様になる









朝と夜



朝が来て

朝が来て

いつもどこかに朝が来て

窓が開いて頬笑みひとつ



夜が来て

夜が来て

いつもどこかに夜が来て

窓が閉じられおやすみなさい



地球のどこかに朝が来て

地球のどこかに夜が来る



少しづつ違う朝と夜を

少しづつ違う人々が

繰り返しくりかえしつつ廻ってる









秀でる



花にも

雑草と美しい花があるように



人にも

美人とそうでない人がいる



性格は色々あるのに

それは見えないから

見た目が奇麗な方が断然得である



天は人に二物を与えず

とは云うがそんなのは嘘っぱちだ



悪いと何もかも悪く

良いと何もかも良い人がいて

そんな差別は納得できないが

現実的にそうなんだから仕方ない



しかし何もかもとは云わないが

何か一つでも秀でたものが

あったらとつくづく思ってしまう









君よ



君よ気づけよ

君の心の優しさに

君よ気づけよ

一人ぽっちじゃないことに



喉がかわいた時

私は一杯の水となり

心の寂しい時

私は一輪の花となり

いつも私は君のそばに居た



ほら頂上はすぐそこにあるよ

君が頂上に立った時 君は気づくだろう

茨の道がどうして必要だったか



君よ気づけよ

君の心の優しさに

君よ気づけよ

一人ぽっちじゃないことに











言葉のかけら



愛 し て い る よ



この言葉

いつもあなたの心にしまっておいて



もしも寂しくなったなら

この言葉

想い出してよ

愛 し て い る よ と



もしも哀しくなったら

この言葉

想いだしてよ

愛 し て い る よ と



夜空の星の輝きに似て

きらきらきらめく

この言葉

愛 し て い る よ



あなたの心に

入りきれないほどいっぱいの

言葉のかけら

愛 し て い る よ

愛 し て い る よ











あたり前



あたり前みたいな顔をして

あたり前みたいに話をし

あたり前みたいに喧嘩する



このあたり前が

ある日突然あたり前でない日が来て

あたり前だった事の大切さを知る



あたり前でない日々にあたふたし

あたり前でない日々に涙しても

あたり前は戻ってこない



このあたり前を

あたり前と思わずに

大切にしてゆこう











秋が

遠慮がちに夏の扉をたたく

もうすぐ私達の季節ですよと



しかし夏は

もう一花咲かそうと

猛威を振るって頑張っている



それでも朝と夜は

虫の音が夏の扉をたたく



あれ程賑やかだった蝉の声も

今はすっかり静かになった



空をゆく雲も

どことなく秋を感じさせる



夏よ

君は頑張ってみても

秋は一歩づつ歩み寄っているんだよ









赤子



赤子の手が

私の人差し指をぎゅっと握る

そして愛らしく笑う



まだ

何の穢れも知らぬ

無垢な笑いは

憂いなど吹きとばしてくれる



むっちりとした腕は

ぷにゅぷにゅとして気持ちいい



善いとか悪いとか

そんな物とは関係なく

本能のままに生きている



大人がとうの昔になくしたものを

赤子は何も知らずにふりまいてくれる

とてもいとおしい存在だ









空蝉



空蝉が樹に止まっている

この世に命を送り出し

その命が果てても

空蝉は樹を離さない

幹にしっかりと爪をとどめて



空蝉

その儚げな美しいひびき



やがては地に落ち

朽ちていくだろう空蝉に

何とも云えぬいとおしさを覚える



嗚呼

空蝉よ

空蝉

そのあえかなる姿よ









朝を失う



朝目を醒ます

私は生きていた

何万日もの朝を

こうして生きてきた



しかし

いつの日か

朝を迎えられない日がやってくる



それは突然か

それとも苦しみながらか



出来ることなら

突然であってほしい

もう十分過ぎる程の痛みを味わったから



ジリジリと苦しみながらではなく

突然失う朝を

私は心から待っている









授かり物



掌を天に向けた

思わず掌を天に向けた

私の今迄の授かり物が

あまりにも少なく想えたから…



しかし神様はそんな事はない

皆同じように授けたと言った



そこではたと気がついた

子供の頃から不器用だった自分に

私は掌を向ける方向が

人と違ってたんだと



よ~し!これからは

目をしっかり見開いて

天からの授かり物を

上手く上手くキャッチするぞ!











ふるさと



ふるさとには山があり

川があり

情も癒しもある



だけどだけど古里には

店がない

医者がいない

若者がいない



でもでもだけど古里は

都会に汚れて疲れた心を

ごしごしごしごし洗える所

ごしごし心を洗える所











あめ



あめがしとしとふってます

ぽたぽたぽたりとおとたてて

わたしのこころのとをたたく

こころのまどをあけてよと

しとしとぽたぽたとをたたく



ちょっぴりあけたそのまどに

ぽたりとあいのひとしずく

わたしのこころにしみこんだ

あいのしずくがしみこんだ

ゆっくりしっとりしみこんだ











愛の雨



雨が降ってきた

愛の雨が降ってきた

乾ききった

心の大地に

一粒また一粒と染みてゆく

心の大地に染みてゆく



乾いた心の大地には

愛の雨が染みわたり

やがて希望の芽が生まれ

大地には希望の芽が溢れる



花が咲き

花は実をつけ

種を育む



希望の種は風に乗り

輝きながら大空を

高く高くとんでった



希望をのせてとんでった

愛をのせてとんでった











できたら



ねえ

できたら

できたらでいいから

私に期待なんか持たないで



それから

これもできたらでいいけど

私にあなたの希望をおしつけないで



今迄すこしだけ

見栄なんかはっていたけど

そう云った全てのものが

もうどうでもよくなっちゃって



だから

できたらでいいけど

私をあてにしないでほしい









晩夏



つくつく法師が 哭いてます

夏がゆくよと 哭いてます

つくつくつくづく 哭いてます

夏がゆくよと 哭いてます

声をかぎりに 哭いてます

夏がゆくよと 哭いてます

たかが晩夏の 一刻を

されどつくづく 哭いてます











晩夏



炭酸水の

気が抜けていくように

君への思いが遠去かってゆく



蝉時雨の嵐が

急に峠を越え



恋も夏も

晩夏へと移行してゆく

続いてやって来る秋は

いい事が

一杯待っていてくれるのだろうか









かめ



かめかめのろい

なぜのろい



ゆっくりけしきをみたいから

おはなとおはなししたいから

たくさんゆめをみたいから



かめかめのろい

なぜのろい



いそいでみたって

おなじこと











役者



私とは

私とは一体何だろう



他人ではない私

なんだか分からない私

私は私に戸惑っている



いつの間にかこの世に生を受け

やがていつかは去ってゆく



楽しみも

喜びもある



しかし

悲しくも寂しくもある



私と云う衣を纏い

私という役を演じ

やがて

私と云う名のドラマの幕を下ろす



私とはこの世での役者なのだ









あっかんべい



行ったきり

帰らない恋を

手繰り寄せようなんて

君の心を

無視しているんだよね



空が

あっかんべいをしているから

もう

無理だと分った









思い出



思い出に埃が積もっている

埃を払い

思い出の生年月日を確かめると

もう十年以上たっている



十年が長かったのか短かったのか

考えてみようと思ったが

目の前に

新しい思い出になりそうな

君の言葉が降りてきたから

古い思い出はそのままにして

君の言葉を拾い集めていた









思う存分に



蝉が

哭いて哭いて哭きまくっている



蝉時雨などと云うと

風情があるようにもきこえるが

耳鳴りのように五月蠅い



蝉の気持ちも理解できる

土の中での長い生活があったから

今哭かなければ哭く時がない

たった七日間

只それだけ哭きまくり

子孫を残し命果ててゆく



仕方ない

許そう大目にみよう

蝉よ哭いてくれ

思う存分に









遠花火



遠花火が

鮮やかな色で咲きほっこっている

花が開いてから

少し遅れて音がやってくる



次からつぎへと

咲いては消える



まるで

人の一生のように

数秒であっけなく終わってしまう



私は

あの遠花火のように

あんなに輝いたことがあっただろうか



遠花火を見ながら

輝けなかった自分の人生が

少しくすんで見えた









小さな溜息



今ここに

あなたが居ない寂しさに

なかなか慣れず

またひとつ

小さな溜息



蝉時雨が

消す










遥か彼方を

胡麻を散らしたように

飛ぶ鳥たちよ



何を思い

何に向かって

そんなに急いでいるのか



休むことを知らない

その翼を思い

私もそっと

両手を上下してみる









もう笑うしかない



炎天下を

汗して

探すような恋は

もう無理だと

心の奴が

あっさり認め

それに頷く自分がいる



陽射しがやけに眩しい

もう笑うしかない









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