あの日に帰りたくて
ふと
あの日に帰りたくて
遠い記憶をたぐり寄せてみる
よく晴れた秋の日だった
空には雲ひとつなく
絵の具をぶちまけたような青
空とひとつになりたくて
何度も深呼吸をする
その傍らに君が居て
眩しそうな瞳で私を見ていた
あまりに幸せすぎて
刻よ止まれと願った
そしてその幸せはずっと続くと信じていた
何が理由だったのか分らないまま別れ
いくつもの秋が過ぎていった
真っ青な空を見ると
あの秋をふと思い出してしまう
私の寂しい心と寂しい人々の心の穴を埋める詩集です。 つたない詩の数々ではありますが、どうか一人でも多くの方がこれを見て何か感じていただければと思います。