五月の風



五月の風が

緑の色を増した木々を揺らす



まるで悩みなんかないように

五月の風は清々しい



髪を揺らし頬をなで

憂いなんて捨ててしまえと囁く



こんな気持ちのいい季節に

憂いなんて似合わない



どっぷりと

五月の風に身をまかせ

私の心はのびやかに溶けてゆく



空はどこまでも青く

いつのまにか心は晴れやかになっている









木・石・人



木は黙って木であり続け

石は黙って石であり続ける



そして人間は・・・

黙っていることはできず

言葉を使い会話する



木は木であることに何も疑問を持たず

木であり続け

石もまた石である事をつらぬく



木や石と人間との違いを

数式を使って表せと云われても

出来るものではない



かと云って言葉で表すのも

かなりややこしい



木は木石は石人間は人間

それでよい









面目ない



面目ない非常に面目ない

人に対して

いや違う

一番面目ないのは

自分に対してだ









人の心の裏



ある日私は徐々に薄れてゆき透明になった

鏡を見ても姿が映っていない

焦って焦って焦りまくった



ワッ!!

どうしちゃったんだろう



猫の名を呼んでみた

ミャーオと返事をした

声だけは聴こえているようだ



私の姿は見えなくとも

本能で私を感じている



今日友達と逢う約束をしていた

こんな姿?になってしまったが逢いに行く

約束した二人はすでに来ていた

私が遅いと文句を言っている



私はここに居るのだがじっと我慢をして

二人の会話を聴いていた



何やら私の悪口ばかりを言っている

あんなに仲良しだと思っていたのに

ショックだった



家に帰って泣いて泣いて泣きじゃくった

不思議なことに体が元に戻ってきた



愛猫がニャーオと駆け寄ってきた

友達は裏切っても動物は裏切らない

透明になって人の心の裏を知ってしまった









気まずい別れ



突然出会い頭に

ぶつかりそうになったのがあなただなんて

びっくり



いつ頃からかな

何となく「会いたいな」て思っていたの

それがこんなかたちで出会えるなんて

神様のいたずらかしら



元気にしてた

あの時以来ね



気まずい別れ方だったから

どうしてるかなって思って



あの時私が正しかった

なんて思ってた訳ではないけど

少し言い過ぎたかなって

気になってたの



何とも思ってないって

ありがとう

そう言って貰えると気持ちが楽になる



またいつかゆっくりお茶でも飲もうよ

じゃあね









カラスになって笑うだけ



躓いちゃって

泣いちゃって

もっとみにくく騒いでもいいのに

変に冷静になって



冷静になっている自分を見ている自分が

「カッコつけちゃって」と言っている



別に無理してるんじゃない

自分に正直なだけ

いちゃもんなんてつけないで



私は私をやってるだけ

躓いちゃって

泣いちゃって



あとはカラスになって笑うだけ

カラスになって笑うだけ









一年に一度の友



あなたと云う友が居て

友と云っても一年に一度会うだけの



それだけの友だけど

あなたから得るものは

計り知れない程大きくて



あなたの口から放たれる

一言一句を聞き逃すまいと

私は体じゅう耳にしている



あなたは決して派手ではないけど

心の中から輝きを放っている

それを人はオーラと云うのでしょう



あなたと居ると

時間と云う概念を忘れ

刻がまたたく間に過ぎる



一年に一度のこの出会いを

これからも

ずっと続けてゆきたい









二人の会話



二人の会話を

他人が聴いていたら

何とありふれた会話だと思うだろう



しかし二人にとり

この会話は深刻かつ真剣なもの



ありふれた会話の中から

他人には想像しがたい

大切な内容が詰め込まれている



二人だけの会話は

二人だけのもの



ありふれていても

とりとめがなくても









天国に行きませんか



ねえ

天国に行きませんか



天国に行けるほど

良いことをした覚えはありませんが



さりとて地獄へ堕とされるほど

悪いことをした覚えもないから



天国に行きませんか

よかったら私と一緒に









雨音のB・G・M



雨が降っている

そぼ降る雨音に癒されつつ

恋愛小説を読んでいる



まるで小説の主人公になったつもりで

若くなって恋をする



雨音がB・G・Mになり

心が切なくやるせない



どっぷり小説につかり

美人で若い私は苦悩する

しばし主人公になりきり

良い気持になったところで

非情にも夕飯の準備の時間が

私と彼とを引きさく



現実に戻り

雨音を聴きながら

涙をこぼし玉葱を刻んでいる










自慢してゆこう



いつも駄目な自分ばかりを探している私

駄目なことを探すと数え切れない程ある



しかし何かしら良いことだってあるはず

えーと・人にちょっぴり優しいとか

それから・それから何があるかしら



多分自分では分らないけど

他人から見れば

ひとつやふたつくらいあるかも



そのひとつやふたつを自慢して

もう少し自分に優しくしてやろう



それじゃないと自分が可哀想だから



私よ!

お前も少しは良いところがあるじゃない

自慢して自慢してゆこう









掌の顔



なんの気なしに掌を見たら

自分の顔が映っているではないか



私がまばたきをすると

同じようにまばたきをする

まるで鏡を見ているようだ



うすきみ悪くて手をグーにした

そして恐る恐る指を

一本づつ伸ばしてゆくと

また顔が現われる



水道で水を流し

思いきり両手をこすり合わせ

掌を見ると濡れた顔がそこにある



不気味だまことに不気味だ

何故掌に顔が映るのだ



掌の顔を見たくないので

手袋をはめた

これで顔は見えなくなった



しかし手袋をはめたままだと

人と握手ができない

顔も洗えない



そもそもそんな問題ではない

この現象をどうしたらいいのだ

掌に顔が映るなんて

全くもって不気味だ



急にブレーキの音がして体が傾いた

どうやらバスの中でうたた寝をしていたようだ



恐る恐る掌を見てみたが

そこにはもう顔は映っていなかった


何事も無かったバスは

いつもの様に

いつものバスターミナルに入っていった









なかなか



なかなかですね

なかなかです



なにがなかなかですか

わからないけどなかなかです



わからないのになぜなかなかですか

どうしてでしょうか



いいかげんですね

いいかげんさがなかなかいいのです



ではなかなかとはいいかげんのことですか

そんなかんじですね



それってちょうなかなかですね

そうです

よのなかってなかなかなことばかりですから



なかなかですね

なかなかです









躍る文字



本を開いた

突然文字が空中に浮かび上がった



次のページを開くとそれも浮かび上がった

その次もその次も浮かび上がり

本は真白になった



浮かび上がった文字は

空中で楽しそうに踊りだした



始めは唖然としていた私も

文字と一緒に踊った



文字は私にからみついたり離れたりして

一体になり踊りまくった



私は疲れてしまい椅子に座ると

文字達も踊りをやめ本の中に戻ってきた



楽しい余韻を残し私は目が覚めた

どうやら本を読んでいて眠ったようだ



それにしても

何とも不思議な楽しい夢だった

私の頬には「楽しかった」

という文字の跡がくっきり残されていた









あなたらしい



あなたと云う人は

何年たっても理解できない所がある



そう云う私も

あえて理解しようと思ってないから

似たようなものかもしれない



私がもっとあなたに近づいていったなら

二人の間はどう変わってゆくのかしら



今よりももっと分り合えるか

それとも干渉し過ぎになるか

どちらだろう



案外今のままの方が

お互いうまくいくのかもしれないね

今迄何年も一緒だったんだもの



ねえそう思わない

どうでもいいって

あなたらしいわね









円くなる



三角四角五角と

だんだん角をふやせば

円くなる



人間も齢を重ねるごとに

円くならねば



円く円く

いっぱい円く









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お願い



あなたにお願いがあるの

私の心が沈みこんだりした時

一生懸命私を笑わそうとするでしょ

あなたのその気持ちは嬉しいんだけど

そんな時はそっとしておいてほしいの



あなたの気持ちを察して無理に笑うのって

正直辛いの



沈みこんでる私を見てるのって辛いでしょうけど

私も自力で浮き上がろうと

頑張っているから



勝手言って悪いけど

お願いそっとしておいて

ごめんなさいね









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詩の嫁ぎ



私は詩を嫁に出した

あの人に嫁がせれば

きっと最期まで添い遂げるだろうと思って



それでも詩にそっと言った

辛かったらいつでも戻って来いと



相手方の家は格式が高い

私の詩では荷が重いのではと



それでも嫁ぎ先で

自分を磨き向上していってくれたらと願って



あれから十数年たったが

詩は戻って来ない



先日詩に会いに行って愕いた

私の所から巣立った時より

数段と素晴しい詩になっていたからだ



私は嬉しさと

自分の拙さをしみじみ感じた

そしてあの人に詩を託した事に心から満足した









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一緒に笑いたい



何を笑っているの

さっきから

私何かおかしいことをした

何故何も言わないの



変な人

私おこっちゃうから

いつまで笑っているの



えっ只の想い出し笑い

想い出し笑いでそんなに笑えるなんて

幸せな人ねあなたは



私にも教えてよどんな話か

だって一緒に笑いたいもの

あなたと









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かたりあいたい



あなたとかたりあいたいから

わたしはいまあなたからのことばをまつ



たとえばみずをほっするはなのように

あなたのことばをわたしはもとめる



それはわたしにとりしぜんのなりゆき

あなたのことばがあめのように

わたしにふりかかるなら

そのことばをぜんしんでうけとめるでしょう



はなのようにまっています

あなたからのことばのあめを

いっぱいいっぱいあなたとかたりあいたいから









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眠りたいのに眠れない



眠れない眠れない

夜中にトイレに起き

それから布団に戻ってから

眠れなくなった



眠たくない訳ではない

眠たいのに眠れない



右を向いたり左を向いたり

ああどうしても眠れない・クー



三時になり四時になり

どうでもいい事だけが駆け巡り

不安が頭を占領する



益々眠れなくなり

五時になり

五時半になり

非情にも目覚し時計のベルが鳴る



ボエーとした頭で仕方なく起きる

体には重力が重くのしかかり

窓を開けると

眠たい目に太陽が飛びこんでくる

思わず目を閉じる



冷たい水で顔を洗い

何とか頭をシャキッとさせ

一日を始めた わ・た・し・・・









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君を誘いたい



海を観る

君の顔が眩しくて

身体(み)も心も

わたしは魚になって

君を誘いたい









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幸せをありがとう



ありがとうを君にあげたい

唯ひとりの君にあげたい



君が居てくれて救われた

君が居てくれて癒されたよ



君は自分は何もしていないって言うけれど

そうじゃない

僕にとり君の存在そのものが・・・



心のよりどころを失っていた僕にとり

君が横に居てそっとほほえんでくれる

それだけでどれだけ癒されたか

どんなに勇気づけられた事か



ありがとうを君にあげたい

唯ひとりの君にあげたい



幸せをありがとう









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ポケットの中の記憶



ポケットに手を突っ込んだ

何か得体のしれないものが手に触れ

あわてて手を引き抜く



何なんだあれは

頭の中がパニックになる



もう一度勇気を出して手をポケットに

触れた瞬間

頭の中の記憶という記憶が

無秩序に駆け巡り

しゃがみ込んでしまった



今まで忘れていた記憶

忘れたかった記憶

そんなものがポケットの中で蠢いていた



二度と会いたくない嫌な記憶が

フラッシュバックして愕然とした



こんなものがポケットに入っていたなんて・・・

もう手を入れる勇気も失った



この服をそっと脱いで

二度と出てこないように

きれいにたたんで箱の中に入れ

しっかり紐を結んだ









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怖い女にさせないで



何をブツブツ言ってるの

もっとはっきり声出して言ってよ

あなたのそういう所って好きじゃない



また~上目づかいで私を見て

そんなに私って怖いのかな



別に私はあなたを責めている訳じゃない

はっきり言ってほしいだけなのに



ねえしっかり話し合おうよ

私あなたの全てを否定する訳じゃない

あなたが言ってることの方が正しい時もある



分ってるわよ私ってちょっとキツイなって

でもそんなことでひるまないで

あなたはあなたの気持ちをちゃんと伝えてほしい



そしたらあなたのこと惚れなおしちゃうから

お願い私を怖い女にさせないで!










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理想と現実



理想と現実とは

大きなギャップがあって

理想はあくまでも理想であって

現実にはなかなかならない



だからこそ人は理想を夢見て

理想が少しでも現実に近づくよう

努力をする



しかし努力をいくらしようとしても

意志が強くなければ続かない



理想を理想で終わらす人と

理想を現実にしてゆく人



その他大勢の負け組と

ほんの一握りの勝組



努力と頑張ることの嫌いな私は

断然前者



笑ってしまう程駄目人間の私は

理想を現実にしてゆく人を心から尊敬する









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別々の道



慣れちゃったら駄目

いつも新鮮な気持ちでいようね



初めてのデートの時

僕は確かにそう言った



それなのにこの頃の僕達は

何かが変わってきてしまったような気がする



僕なのか君なのか

どちらの所為か分らない

でも変ってきてしまったのは確か



新鮮な気持ちで居続けるって簡単だと思ったけど

こんなにむつかしいとは・・・



人は日々進歩しているんだから

同じって訳にはいかないよね



君はこれからどうする?

僕は君さえ良かったらこのままで居たいけど



無理って?

そうなんだ

残念だけどこれから先は

別々の道を歩いてゆこう


じゃあね









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